第1弾 IA特別講師勉強会|福祉×ITで年商50億円規模へ-発信・採用・拠点展開の実践知-

    2026.5.26

    2026年5月1日、IA運営事務局主催の「IA特別講師勉強会 第1弾」が開催されました。今回のゲストにお招きしたのは、株式会社メリル代表・メンタルヘルスラボの古徳一暁氏。「福祉ITで年商50億円規模へ ー発信・採用・拠点展開の実践知ー」をテーマとした勉強会の内容をレポートします。


    メンタルヘルスラボ株式会社

    代表取締役 古徳 一暁 氏

    HP:https://logz.co.jp/

    X:https://x.com/mhlgroupceo

    YouTube:https://www.youtube.com/@ことく校長の社会課題解決TV

    プロフィール

    メンタルヘルスラボ代表。普通と発達障害の方向けのITスクール「就労移行ITスクール」を立ち上げ、現在50拠点以上を展開。秋元康氏、見城徹氏、サイバーエージェント、GMO、楽天など、業界の重鎮や大手企業から応援を集め、四半期で1億円以上、年間4億円規模の資金調達を行いながら福祉施設の展開を続ける。ABEMA「ノンタイトル」メンターをはじめ、ホリエモン・ひろゆき氏・青汁王子・ジョイ氏ら多くの著名人とのコラボでも知られる、福祉業界きっての発信者。


    目次

    1. ストーリーで語れるビジョン ―「弟の統合失調症」から生まれた事業

    2. 巻き込み力の正体 ―「必ずトップから押さえに行く」

    3. 「リターンを期待しないギブ」が、なぜか返ってくる理由

    4. 専門領域は「絞れば絞るほどいい」

    5. 無形資産は"飽きと戦う"ことで積み上がる

    6. まとめ


    「あなたに頼みたい」と言われる人と、価格競争に巻き込まれる人。その差は、いったいどこにあるのでしょうか。

    AI時代の到来により、知識や作業はどんどん均質化していきます。「知っているだけ」「手を動かすだけ」では、もう差がつかない時代です。

    では、なにで差がつくのか。IAが提唱する答えは、人に紐づく価値=無形資産。思想・専門性・信用・発信・ネットワーク・個人IPの総量が、その人の競争力を決めるという考え方です。

    この記事では、株式会社メリル代表・古徳一暁氏が、なぜニッチな福祉業界で年商50億円規模の事業を築き、業界の重鎮たちから応援され続けているのか。その「無形資産の積み上げ方」を、IA特別講師勉強会の内容からひもときます。


    ストーリーで語れるビジョン ―「弟の統合失調症」から生まれた事業

    ―秋元康・見城徹がなぜ応援するのか

    事業領域は、障害福祉という極めてニッチな分野。それにもかかわらず、古徳氏のもとには業界の重鎮たちから資金や応援が集まり続けています。

    なぜ巻き込めるのか。古徳氏自身が真っ先に挙げた理由は、ストーリーで語れるビジョンを持っていることでした。

    ―「ボタンの掛け違いひとつで人生が変わる」

    古徳氏の実弟は、統合失調症を患っています。幻聴・幻覚・自殺未遂を繰り返しながら、いまも入退院を続けているそうです。

    「同じ環境で育って、ボタンの掛け違いひとつでこうなる。eスポーツの上位ランカーに入るほどの才能を持ちながら、当時の障害者雇用といえば軽作業や事務作業しか選択肢がなかった。その現実を変えたいんです」

    実体験から生まれた事業だからこそ、「日本は5人に1人が心の病にかかる」という社会課題と接続したときに、応援される必然が生まれるのです。

    ビジョンは「掲げる」ものではなく、「自分の文脈と接続して語れる」もの。古徳氏の語りは、その違いを鮮やかに示してくれました。


    巻き込み力の正体 ―「必ずトップから押さえに行く」

    ―下から積み上げるのではなく、上から押さえる

    「コミュニティに入ったら、必ずトップから抑えに行きます」

    これが古徳氏の一貫した戦略です。

    「下から積み上げるんじゃなくて、上から押さえに行く」

    ABEMA「ノンタイトル」制作陣との関係も、「リアルバリュー」界隈での立ち位置も、ホリエモンやひろゆき氏、青汁王子、ジョイ氏といった著名人とのコラボも、すべて「そのコミュニティで最も影響力を持つ人」から関係を築いてきたといいます。

    最初のソフトバンクグループからの障害者雇用案件も、株主からのトップ経由の紹介だったそうです。

    ―目的から逆算して、手段を選ぶ

    もうひとつ印象的だったのは、メディア露出も「業界外から若手を採用する」という事業戦略から逆算して選んだという話です。

    「業界経験者を採用する戦略であれば、ここまで表に出る必要はなかったかもしれない。でも業界外の若手をこの世界に呼び込みたいから、メディアに出るという手段を選んでいるんです」

    目的から手段が決まっているからこそ、人脈づくりも露出も筋が通る。これは多くの経営者にとって、本質的な学びだったのではないでしょうか。


    「リターンを期待しないギブ」が、なぜか返ってくる理由

    ―無償でオフィスを貸したことが、120万再生のコラボに

    「相手に期待すると『こんなに頑張ったのに』ってなりがちなんですよ。だから、リターンは期待しないことにしてます」

    古徳氏が繰り返したのは、ギブの徹底でした。

    たとえばオフィスに困っていた知人に、無償で場所を貸す。その行動を「面白がってくれた人」が、また別の縁を運んでくる。直接の見返りを求めていないからこそ、思わぬところから新しいつながりが生まれていく

    ――そんな循環が、古徳氏の周囲では実際に起きているといいます。

    ―トップにいる人は、ちゃんと返してくれる

    ただし、ポイントは「リターンを期待しない」と言いつつ、結果的に返ってくる相手を選んでいるところ。

    「トップに立つ人には、トップたる理由があるんですよ。ちゃんと貢献したら、返そうとしてくれる人がほとんどです」

    良いコミュニティを選び、成功している人にギブする。同じマインドセットの人と並走するからこそ、ギブが循環する。

    ギブは美徳ではなく、無形資産の積み上げにおける戦略的行為だと、古徳氏の話からは読み取れます。


    専門領域は「絞れば絞るほどいい」

    ―「何でもできます」は、誰にも刺さらない

    セミナーでは、参加者から「資産形成期から指名獲得期へ、どう移行すればよいのか」という質問も寄せられました。

    古徳氏の回答はとてもシンプルでした。

    「絞れば絞るほどいいですね。ニーズがある限り、狭ければ狭いほどいい」

    ―ホームページ制作・名刺作成も受託していた時期があった

    古徳氏自身、創業当初はホームページ制作や名刺作成も受託する「何でもやる会社」だった時期があったといいます。そこから福祉医療・介護に絞り込んだことで、「メンタルヘルスの専門家といえば古徳」というポジションが確立し、メディアからの指名が生まれるようになったそうです。

    「『何でもできます』って言うと、結局誰にも何も伝わらないんですよね」

    「これしかやりません」と言える人が、結局いちばん仕事を引き寄せる。シンプルですが、多くの起業家・フリーランスにとって本質的な指針です。


    無形資産は"飽きと戦う"ことで積み上がる

    ―11年、同じテーマで続けてきた

    セミナー終盤、参加者から「集中力やモチベーションをどう維持しているのか」という質問が寄せられました。

    古徳氏の答えは、極めて本質的でした。

    「11年、同じテーマでやってます。コロコロやることを変えてない。それが積み上がるレバレッジになるんです」

    ―新しいことより「継続」の方がでかい

    「みんな頑張りすぎて、飽きて、違うことを始めちゃうんですよね。新しいことに取り組むのも大事なんですけど、僕は継続の方がでかいなと思ってます」

    無形資産は複利で効いてきます。だからこそ、いかに飽きと戦って同じテーマを続けられるかが、最大の差別化要因になるのです。

    「数時間でもいい。同じ事業を10年以上続けてきたからこそ、時間あたりの伸びがまったく違うんです」

    派手なテクニックよりも、地味な継続。これが古徳氏が辿り着いた答えでした。


    まとめ

    質疑応答では「人脈づくりにかける時間と、本業の時間配分はどうしているのか」「失敗パターンはあるか」といった、極めて実務的な問いが数多く飛び交いました。

    参加者からは「勇気をもらった」「印象が変わった」というコメントが多数寄せられ、「自分も今まで何でもやってきたが、絞ることの大切さを改めて感じた」「トップから押さえに行くという発想が新鮮だった」という感想も届いています。

    60分の勉強会で見えた、人を巻き込み仕事に変える5つの視点。

    1. ストーリーで語れるビジョンを持つ

    2. 必ずトップから人脈を取りに行く

    3. リターンを期待せず、良いコミュニティでギブし続ける

    4. 専門領域を狭く絞る

    5. 飽きと戦って同じテーマを継続する

    どれもIAが大切にしている「思想・専門性・信用・発信・ネットワーク」の積み上げに直結する話ばかり。無形資産は、複利で効いてくる。だから、始めるのが早ければ早いほど得をするということを、古徳氏の実践は教えてくれています。

    無形資産は、裏切らない。 今日から「自分は資産を積み上げているか」を、問い続けていきたいですね。


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